本研究室は、透過型電子顕微鏡(TEM)に物性計測装置を組み合わせた手法を開発し、未知なるナノ物質の構造・物性を探索することで、21世紀の創造科学技術に寄与する研究を行っています。
表面やナノスケール物質の物理化学は、ナノテク、ライフサイエンス、情報技術、環境技術の根底と深く関わり合っています。これまでに様々な手法により表面やナノスケール物質の物理化学に関わる現象が解明され新物質が見出されていますが、金属ナノ粒子の触媒効果などアトミックスケールにおける物理化学的現象の発見あるいは新物質の探索はまだ始まったばかりです。
透過型電子顕微鏡は、極めて高い空間分解能を有しており、カーボンナノチューブの発見に代表されるように「未知なる物質」を発見する、あるいは、「未知なるナノ物性」を探索する上で極めて強力な手段となっています。このような「顕微的物性研究」は世界的に見てもユニークです。